田舎で”消防団”は必要あり・なし?

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 結論から言うと、必要です。16年間夫は消防団に所属していました。今だから「お疲れ様です。」と深々と心から思えるけれど、当初は、消防団なんか必要ないと思っており、札幌生まれの札幌育ちの私には意味不明な存在でした。

消防団とは

 消防団とは簡単に言えば、所属してる期間は無一文で町内に奉仕するボランティア消防士です。祭りの手伝いは勿論、運動会、町内の消防の見回り月数回。市内で火事があれば、すぐに要請の連絡がきて駆けつける。他は、幹部の飲み会、部の飲み会。春の演習とまあ、とにかく行事が続きます。

 幹部になれば飲み会の回数も多くなり、部から飲み会の経費が出るところもあれば、全額実費で行く事も多く家計に負担がかかります。夫の部では全額実費が10年は続いていました。住まいも隣町の市街に住んではいけない、といったルールも中にはあります。田舎に行けば普通にどこの地域でも存在するようです。

 そんな事を知らず火事は、消防士の仕事だろうと私の中で位置付けてきた為、消防団の存在は当初、悪でしかありませんでした。お金も時間も搾取され、連休には必ずと言っていいほど消防の行事が入る。無時給で命かけるって何!?としか思っていませんでした。

必要かもと思えたきっかけ

 それは、東日本大震災から7~8年を経過したときです。夫が消防団の地域の活動を聞く延長で、「警察より地元の地域については消防団の方が詳しい事もある」と話し始めました。聞くと「警察は世帯の人数や家の位置は分かるけど、内情を知らないから」と言ったのです。

 例えば、老夫婦が住んでいて、足が悪かったりしてもそれは警察は知らないし、デーサービスに行っていたりペットがいたりとそおいった事が分からないからです。他にも歩いたり日ごろ車で走ってる道路だから熟知してる箇所がある事です。

 田舎には消防署が遠く、この市内からでも消防車が到着するまで30分はかかるだろうと言った村があります。待っていたら、火の手が広がってしまうからです。

 東日本大震災から10年経過し、家族が増えて結婚して気づいた事、子供が出来て地域の活動にも参加して子供たちのイベントが成り立っている事。知らない土地に嫁いできて見えた現状。誰かがやらなきゃいけないけど大半はボランティアです。

 いつか私たちも歳を取ります。その時にすぐ駆けつけてくれて町内の事を守ろうとしてくれる。それが消防団です。町を、住む場所と人の安全を担ってる人たちだと思えるようになりました。住んでる地域にはきめ細かなコミュニティが必要不可欠な場所が多く存在するのです。

 結果、将来の地域への投資だと思いました。その思いや考えを入団前の若い人たちにもっと知ってもらう活動が必要だと思います。

奥さんは不満

 週末や連休において時間の搾取が多すぎる事。もちろん飲み会のお金も必要です。新婚の人達には納得いくものではない。

 消防団の活動は、もう少し精査して取り組むべきであると思いました。活動には奥さんの協力は必要です。家計から飲み会に出費する費用は、年間にすると2次会参加するかどうかでまた額も違います。

 お金がある旦那さんならそれで解決できる問題だけど、我が家ではそんなお金はありません。ここは田舎だから飲み屋街まで迎えを奥さんにお願いしてる旦那さんが多い。次の日も奥さんは朝が早いにも関わらず送迎の為だけにいつなるか分からない電話の待機をしなければなりませんでした。

 100歩譲って送迎はしょうがないとしても、何で毎回、消防団の飲み会の費用が自費なのか。公民館でお酒を持ち込みで飲めば家からも近いし、費用も抑えられる。もう少し入団する側の世帯収入や家庭における事情を考慮しての飲み会であって欲しいです。

ヨッシー母ちゃん
ヨッシー母ちゃん

見回りして夜遅い時や、飲み会の連絡が遅すぎると心配でこっちも気が気じゃないのよ。

見回りがいらない場所

 消防団の見回りには果汁園や畑の見回りもありました。他にもお寺の見張りと見回りです。消防団の活動は特定した個人の利益になってはいけないと思います。地域の平等性に欠ける活動は支持されないと思っています。だからこそ、時代に合わせた消防団の活動をして欲しいです。

 お寺って法人税は免除されてるのでは?果汁園の盗難であれば保険の加入はもちろん、自分の商売の土地だからこそ監視カメラの設置か警備員の配置をする。お金のかからない消防団に頼るのは間違ってます。

 地域の活動の中にもお金を浮かせようと、イベント活動に出てもらえないかと言ってくる町内会の方もいますが昔と今は違う。見回りは火事を防ぐためである。消防団の活動は火を消すボランティアであって、何でも屋ではない自覚を地域の人たちも時代と共に意識の変化をしていく必要があると思います。

まとめ

 地域に消防団があっていいとは思います。実情は、志願してくる若い人たちはほぼほぼいません。夫の所属してる部では勧誘で次の方たちが入団してきました。

 いつか自分の住む場所や人の安全、治安を良くしたいと思った時、消防団の存在が大きく見えるかもしれません。時代に合った活動で災害における救助活動を担って欲しいです

 もし奥さんが消防団の活動に反対なら日ごろから労いの言葉をかけてあげましょう。活動は旦那さんだけの問題ではありません。奥さんの心理的負担も考えてあげて下さい。待たされてる方も心配なんです。

ー最後まで読んで頂きありがとうございますー

 

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